会長挨拶
会長 中村 雅史
(九州大学大学院医学研究院
臨床・腫瘍外科学 教授)

このたび、第57回日本膵臓学会大会を2026年7月24日(金)、25日(土)の両日、福岡国際会議場にて開催させていただく運びとなりました。日本膵臓学会を代表する年次学術大会を福岡の地にて開催させていただけますことは、私ども教室員一同にとりまして大きな名誉であり、歴史と伝統ある本学会をお支えいただいているすべての会員の皆様に心より御礼申し上げます。
本大会のテーマは、「膵臓を知る、未来を切り拓く」といたしました。
膵臓疾患、とりわけ膵癌の診断・治療には、高度な専門性と学際的連携、そして継続的な基礎・臨床研究の深化が不可欠です。一方で、私たちが日々直面する膵疾患の複雑さは、単に現象を記述するだけでは立ち向かえない壁を多く孕んでおり、膵臓そのものへの深い理解に基づいた新たな診断・治療体系の構築が求められています。本大会では、「知る」ことを起点とし、真に患者に貢献しうる「未来」をいかにして切り拓いていくかを、基礎から臨床、外科・内科の垣根を越えて、多角的に議論する機会としたいと考えております。
本学会での体験を通じて、膵臓病学の現在地を再確認しつつ、次代を担う若手研究者・臨床医が新たな問いを立て、挑戦するための基盤となるような構成を目指しました。今回の学術大会が、膵臓病学のさらなる発展に寄与する場となることを願ってやみません。
本大会が皆様にとって実り多いものとなりますよう、準備委員一同、尽力してまいります。福岡の地で皆様と直接お目にかかり、熱い議論と交流が叶うことを心より楽しみにしております。何卒、多くの皆様のご参加を賜りますようお願い申し上げます。